二年坂(二寧坂)・三年坂(産寧坂) 京都府南部、京都市に位置する「二年坂(二寧坂)・三年坂(産寧坂)」。世界遺産・清水寺の参道です。 二年坂・三年坂の正式名称と読み方は、二寧坂(にねいざか)、産寧坂(さんねいざか)です。産寧坂の名前の由来は、豊臣秀吉公の正妻・ねねが清水寺に安産祈願をしていたことからと言われます。二寧坂はその下にあるため、また、大同2年(807年)に坂が整備されたためとも言われています。 清水焼などを扱う古美術店やギャラリー、また京都スイーツが堪能できる喫茶、甘味処が多く軒を連ねます。京都みやげにぴったりなお香や八ッ橋などを販売しているお店もたくさんあり、清水寺参拝の帰りに立ち寄るのもおすすめ。風情ある町屋をながめながらの食べ歩きも楽しいものですが、石坂でやや足元が悪いため、歩く際は注意が必要です。「つまずいて転ぶと二年(三年)以内に死ぬ」といういい伝えがありますが、これは昔からの注意喚起が転じて今日まで語り継がれたものといわれています。 (公開日:2020/09/01 最終更新日:2021/02/09)
金閣寺(鹿苑寺) 京都市北西部に位置する「金閣寺」。世界遺産にも登録された京都を代表する名所です。 正式名称は鹿苑寺(ろくおんじ)といい、臨済宗相国寺派の塔頭寺院として1394年に将軍足利義満により建立されました。華やかな北山文化を象徴するかのような、金箔に包まれた豪華絢爛な舎利殿は「金閣」と呼ばれ、金閣寺の名前の由来になったといわれています。しかし、三島由紀夫の小説でも描かれているように、室町時代に建立された元の金閣は1950年に放火により焼失。1955年に再建され、現在の姿となりました。金閣の構造は、一階の寝殿造、二階の武家様式、三階の禅宗様式からなり、順に貴族、武家、仏の様式を取り入れています。 境内には仏教の世界観を表現した庭園があり、金閣の輝きを鏡のように映す鏡湖池をはじめとし、豊かな自然と歴史的建造物が調和する光景を楽しめます。庭園の他にも夕佳亭や参拝門などから金閣の眺めを楽しむことができるため、撮影しながらゆっくり拝観するには1時間以上の時間を取るのがおすすめ。また境内の茶所では、お座敷で金箔入りの菓子と抹茶を味わえます。
京都駅ビル 京都駅の烏丸(からすまる)中央口側に位置する大型商業施設「京都駅ビル」。平安京の街路網をモデルにした壮大な天井建築が映える駅ビルです。 駅ビル内にはホテル、専門店、レストランやカフェはもちろん、「ISETAN」や京都劇場、美術館など様々な施設が集結。晴れた日にぜひ足を運んでほしいのが、屋上の「大空広場」と「葉っぴいてらす」。植栽が並ぶこのエリアでは、カフェのコーヒーを持ち込んでくつろいだり、京都の街を一望したりとゆったり過ごせます。 観光客にも優しいサービスが充実。併設の京都観光案内所では、多言語対応、ワンストップで観光案内・観光情報発信を行っています。外貨両替やコインロッカーも完備しており、観光の身支度をここで整えて出発するのにもぴったり。京都にお出かけの際はお土産探しや一息つくのに便利なスポットです。
安井金比羅宮 京都府南部、京都市に位置する「安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)」。縁切り縁結びのご利益があるとして有名な神社です。 飛鳥時代の豪族・藤原鎌足氏がが子孫繁栄を願い、地元の藤の花を植えて「藤寺」と名付け建てました。平安時代の天皇・崇徳天皇がたびたび訪れたことから、主祭神として祀られています。のちに「安井の金比羅さん」の名で知られるようになったのには、崇徳天皇が保元の乱で讃岐に流された際、金刀比羅宮で修行し世俗を断ち切ったことからといわれています。 このことから、断ち物の祈願所として長く信仰されてきました。境内にある巨大な石に札がびっしりと貼られた「縁切り縁結び碑(いし)」や縁切りの願いの書かれた絵馬は、人間関係の怖さを物語るといわれることも。しかし、男女や人間関係だけではなく、酒、タバコ、賭け事などの止めたい習慣も断ち切れるといわれています。縁切り縁結び碑の参拝方法は、願い事を書いた札を持ちながら願い事を念じ、碑の穴を表から裏へくぐります。同じように裏から表へくぐり、札を碑へ貼りつけます。
先斗町 京都府の南部、京都市に位置する「先斗町(ぽんとちょう)」。三条通の一筋南から四条通まで通じる鴨川にそった、約500mにわたる花街です。 江戸時代中期、高瀬川で移動する船客が利用していた茶屋街がはじまりといわれています。独特な読み方の由来は、鴨川と高瀬川のあいだに位置するため、両側に皮(川)がある太鼓を叩くとポンとなる音からとったとも。京都を代表する有名な花街であり敷居が高いイメージですが、気さくな雰囲気の一般飲食店が多い商店街でもあります。1929年創業の老舗「有喜屋 先斗町本店」では、自社栽培するそば粉で作った創作そばが味わえます。また、歴史ある町屋を活かしたおしゃれな隠れ家レストランも増えました。カフェ「茶香房 長竹」のオーナーは、抹茶パフェ誕生の第一人者と言われています。祇園や八坂神社など京都の人気観光地からもアクセスがよいため、京都らしい食事を楽しみたい方にはおすすめです。
北野天満宮 京都市中部に位置する「北野天満宮」。全国に約12,000社ある天満宮・天神社の総本社で、「北野の天神さん」として親しまれています。 947年に創建されたといわれ、1,000年以上の長い歴史を誇ります。学問の神様として知られる平安時代の貴族・藤原道真を祀っており、合格祈願のために多くの学生が訪れます。見どころは、境内の奥に構える極彩色の装飾や細かな彫刻が特徴の「社殿」。国宝にも指定され、豪華絢爛な桃山文化の建築様式を今に伝えています。社務所に隣接する宝物殿には、国宝の「北野天神縁起絵巻」などが収蔵されており、必見です。 毎月25日の縁日は、約1,000軒の骨董品や食べ物などの露店が立ち並ぶ人気イベント。普段は非公開の宝物殿も一般公開されます。
- Category: ミュージアム・ギャラリーArea: 洛北エリア
平安神宮 京都市北部の左京区に位置する「平安神宮」。1895年に平安遷都1000周年を記念して創建された神社です。 朱色と緑色が鮮やかな社殿は、平安京の正庁と朝堂院(ちょうどういん)が8分の5のサイズで再現されたもの。敷地内は4つの庭園からなり、約30,000㎡もの面積を誇る池泉回遊式の「神苑(しんえん)」も見どころ。春の紅しだれ桜、初夏の紫色が美しいカキツバタやハナショウブ、秋の真っ赤な紅葉、冬の雪景色など、四季折々にさまざまな表情を見せます。 京都三大祭のひとつ「時代祭」は、毎年10月に開催されるビッグイベント。宮廷装束を身にまとった約2,000名の行列が、京都御所から平安神宮までを練り歩きます。
京都府立植物園 京都府の南部、京都市に位置する「京都府立植物園」。日本はじめての公立植物園として1924年に開園し、現在では年間約90万人の入園者数を誇ります。 園内には面積24haの広大な敷地に約12,000種類、約120,000本の植物が植えられており、四季をとおして多彩な草花に触れられます。 植物園の北側半分には、貴重な自然林を残す「なからぎの森」や「植物生態園」が。南側半分には、熱帯植物などが観賞できる観覧温室や、夜間や早朝に咲く花を日中に観察できるようにした「昼夜逆転室」、ばら園を中心とした洋風庭園などがあります。 園内植物についてもっと知りたい!という人にぴったりな、名誉園長が園内の見ごろの植物を案内する「名誉園長さんときまぐれ散歩」などのガイドも充実しています。 春は桜が美しく、秋は紅葉が見事に色付く京都府立植物園。特に、なからぎの森の紅葉は必見です。
六波羅蜜寺 京都府、京都市の東山区に位置する「六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)」。踊り念仏で知られる空也上人(くうやしょうにん)が創建した真言宗のお寺です。 空也上人は平安中期、疫病の蔓延する京都の町で「十一面観音像」を乗せた車を引きながら念仏を唱えて歩き回り、多くの人を救済したとされます。首から鉦(かね)をぶら下げ、左手には杖、右手には鉦をつく撞木(しゅもく)、口から六体の小さな阿弥陀仏が吐き出されている「木造空也上人立像」は日本でも非常に有名な像。口から出た阿弥陀仏6体は、南無阿弥陀仏という念仏の言葉一つ一つを表しているといわれています。本尊の「十一面観音像」は辰年にのみ公開される秘仏ですが、空也上人立像を含む多くの木彫りの仏像や菩薩像は常時公開されています。
八坂の塔 京都府、京都市の東山区に位置する「八坂の塔」。法観寺(ほうかんじ)にそびえる、東山のランドマーク的存在の塔です。 「八坂の塔」と親しまれる五重の塔は、高さ46m、6.4m四方、本瓦葺の和様建築。低い町屋の並ぶ東山の風情あふれる街並みに、いっそうの趣を与えています。東大路通りから清水寺に向かって八坂通りを歩き、見上げた坂の先には五重の塔が。小路の両側は板塀の家屋が続き、京都らしい景観を楽しめます。 塔内部の見学もおすすめ。八坂の塔は日本で唯一、国の重要文化財に指定されている五重の塔内部に入ることができます。観光スポットの中心地なので、静かに塔を眺めたいなら東山に宿をとり、早朝に散策するのがおすすめです。
豊国神社 京都府、京都市の東山区に位置する「豊国神社(とよくにじんじゃ)」。豊臣秀吉を祀る神社です。 1598年、伏見城で亡くなった豊臣秀吉は、本人の遺志に従い東山の阿弥陀ヶ峰(あみだがみね)山頂に埋葬されました。そのふもとに建てられたのが、豊国神社。かつては壮麗壮大な神社として朝廷をはじめ、豊臣家や各地の諸大名が参詣し栄華をきわめたものの、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡し、徳川の時代になると神社も廃社に。その後、250年の長きにわたり荒廃していましたが、明治天皇によって再建され現在に至ります。 境内には伏見城の遺構である国宝の「大唐門」や、豊臣秀吉の遺品などを納める宝物館が。秀吉についてだけでなく桃山時代の暮らしぶりなども分かる貴重な資料が並びます。低い身分から天下統一を成し遂げた秀吉にあやかろうと、現在もなお立身出世のご利益を求め参詣者の絶えない神社です。
- Category: ミュージアム・ギャラリーArea: 京都市
伏見稲荷大社 伏見稲荷大社は、京都市の稲荷山に位置しています。 数え切れないほどの真っ赤な鳥居が一列に連なる圧巻の光景は、誰しも一度は見たことがあるのではないでしょうか。 麓に本殿がそびえ、稲荷山全体が境内という巨大な神社です。老若男女問わず日本人には馴染みある「お稲荷さん」という名は、穀物、農業、産業の神である稲荷神です。全国には、稲荷神を祀る神社が30000社あり、その総本山が伏見稲荷大社です。伏見稲荷大社は商売繁盛、五穀豊穣はもちろんのこと、安産や万行平癒、学業成就にもご利益があると言われています。鳥居は山頂まで続いており、2時間ほどで登頂できます。所々歩きにくい道があるので、動きやすい靴で登るのがオススメです。
南禅寺 京都市左京区に位置する臨済宗大本山「南禅寺」。1291年に⻲山法皇によって創られた、日本の禅寺において最も高い格式を持つ寺院です。 全国に数ある禅寺の中でも、優れた禅寺と定められているのが「京都五山」「鎌倉五山」ですが、南禅寺はそのさらに上。別格上位の禅寺として位置付けられています。南禅寺は度々の焼失・再建を経て、江戸時代に現在の形で復興。さらに明治維新後には境内を走る橋「琵琶湖疏水水路閣」が建設され、今では京都を表す風景の一つとして定着しています。 境内に建つ「三門」は、国の重要文化財建築物に定められ、桜と紅葉のスポットとして人気です。安土桃山時代の大盗賊・石川五右衛門は、三門から桜を眺め「絶景かな、絶景かな」というセリフを残したといわれています。
建仁寺 京都府南部、京都市に位置する「建仁寺(けんにんじ)」。臨済宗建仁寺の総本山です。 建仁寺は1202年、鎌倉将軍源頼家が寄進した土地に栄西禅師が開山しました。本坊から建物内に入ってすぐの場所にあるのが、国宝にも指定されている俵屋宗達の代表作「風神雷神図」。原本は京都国立博物館内で保管されているため、精巧に再現されたデジタル複製画が展示されています。また、法堂内の天井に描かれた大きな2匹の龍の姿が印象的な「双龍図」は小泉淳作。2002年に2年の歳月をかけて制作されました。広大な天井に、水墨画で描かれた龍は今にも天井から飛び出してきそうな迫力。これらが所蔵されている法堂や本坊は有料です。 毎年4月の栄西禅師降誕会イベント「四頭の礼」は、禅宗寺院内の修道行事・法式・作法でおこなわれます。毎回大変盛況であり、2002年には京都市登録無形民俗文化財に認定されました。禅宗寺院のため、座禅や写経の体験も行なっています。
- Category: ミュージアム・ギャラリーArea: 京都市
銀閣寺(東山慈照寺) 京都市北部に位置する「銀閣寺」。室町時代の将軍である足利義政が1482年に開いた山荘を寺院に改めたもので、正式名称は「東山慈照寺」といいます。江戸時代に「金閣寺」と並び銀閣寺と呼ばれるように。 「わび」と「さび」を特色とする東山文化の代表格とされている銀閣寺の見どころは、国宝の観音堂。通称「銀閣」とも呼ばれ、禅宗仏殿風の上層と住宅風の下層からなる二層構造が特徴的です。同じく国宝の「東求堂」は現存する日本最古の書院造りとして知られ、建造当初の姿を残しています。縞模様に整形された白砂「銀沙灘(ぎんしゃだん)」と、三角錐の形をした「向月台(こうげつだい)」が印象的な庭園も必見です。