福岡は多くの桜名所があり、春になると見内各所が美しい桜に彩られます。桜が満開になる期間は、だいたい1週間程度。
福岡の桜は例年3月下旬から4月上旬頃が見頃ですが、2024年は例年よりも5日遅く【3月27日】に開花。満開も平年より3日遅く【4月2日】 でした(*)。
短い桜の時期を満喫するためにも、見頃や穴場をおさえておきましょう。福岡県内の桜スポットを次から8カ所、ご紹介していきます。
*桜ナビ2024|福岡県の開花予想より
※本記事は2023年3月時点の情報をもとに作成しています。諸事情により、最新の状況と異なっている場合があります。お出かけの際は各公式サイト等で最新の情報をご確認ください
※2024年4月、一部情報を更新しました
(福岡市)舞鶴公園・福岡城
福岡城天守台からの桜 ©︎福岡県観光連盟
舞鶴公園は福岡城跡とその周辺に整備された公園で、福岡市・天神から徒歩15分ほどの場所にあります。シンボルは福岡城跡。
園内にはソメイヨシノが多く植わっており、3月下旬〜4月上旬には毎年の恒例イベント「福岡城さくらまつり」が開催されます。
2024年は3月27日(水)〜4月9日(火)の開催です。
ソメイヨシノ以外では園内の「牡丹(ぼたん)・芍薬(しゃくやく)園」にウスズミザクラ、ナデンなどが植えられているほか、二の丸にはシダレザクラも。さらにお濠端のカンザン、三ノ丸広場のフゲンゾウなどなど、多種多様な桜が植わっているので、ピーク時以外でも桜が楽しめます。
福岡城さくらまつり中のライトアップ ©︎福岡県観光連盟
「福岡城さくらまつり」の期間中は、18:00〜22:00でライトアップが行われるほか、11:00〜22:00で屋台グルメが楽しめるさくらグルメエリアもオープン。ライトアップは桜園など一部では有料です。
舞鶴公園にはうっとりするような桜ビュースポットが園内のあちこちにありますが、ここでは3カ所をピックアップ。
[1]福岡城天守台
標高36mの天守台展望スペースからは、眼下に桜、遠くに天神のビル群が望めます。
[2]多聞櫓と桜
福岡城の多聞櫓は江戸時代から建て替えられながら現代まで伝わっている、国の重要文化財。桜との組み合わせは趣があります。
[3]お濠(ほり)沿い
平和台陸上競技場や、鴻臚館(こうろかん)広場方面のお濠沿いでは、水面に映る桜並木が楽しめます。
舞鶴公園 お花見情報
●住所:福岡県福岡市中央区城内1
●例年の見頃:3月下旬〜4月上旬(ソメイヨシノ)
●ライトアップ期間:2024年3月27日(水)〜4月9日(火)
●点灯時間:18:00〜22:00
●公式サイト:
福岡城さくらまつり
舞鶴公園 Maiduru Park
※編集部しらべ
(福岡市)国営海の中道海浜公園
ブルーとピンクの組み合わせが春らしい国営海の中道海浜公園の桜
©︎国営海の中道海浜公園
海の中道海浜公園は、福岡市のなかでもちょっと変わった場所にある国営公園です。博多湾と玄界灘に挟まれた、砂洲(さす)状の地形の中にあります。
砂洲は砂の堆積によってできる細長い〝道〟のような地形のこと。だから〝海の中道〟公園なんですね。
園内各所には約1600本の桜が植わっていて、「花の丘」周辺やサイクリングロード沿いが綺麗ですよ。
国営海の中道海浜公園サイクリングロードの桜 ©︎福岡県観光連盟
海の中道海浜公園の桜の見どころは、ネモフィラとのコラボレーション。「花の丘」では開花時期が重なれば桜とネモフィラ、2種類の花を同時に鑑賞できます。
また桜&ネモフィラ以外にも菜の花やチューリップ、ポピー、ルピナスなど色とりどりの春の花々が楽しめるのも海の中道海浜公園の特徴。春の訪れを実感できる花スポットです。
園内にはレストランやショップもあるので、食事や休憩も楽しみながら公園散策ができます。
国営海の中道海浜公園 お花見情報
●住所:福岡市東区西戸崎18-25
●例年の見頃:3月下旬〜4月上旬
●公式サイト:国営 海の中道海浜公園
※編集部しらべ
(福岡市)西公園
満開の西公園の桜 ©︎福岡県観光連盟
福岡県のほぼ中心部に位置する「西公園」は、中央展望台から博多湾や志賀島の大パノラマを望める絶景公園。
毎年春にはソメイヨシノ、ヨウコウザクラなど約1300本の桜が花をつけます。福岡県内では唯一、公益財団法人 日本さくらの会が選定する「日本さくら名所100選」に選ばれました。
園内の桜スポットを2カ所ご紹介します。
[1]光雲神社(てるもじんじゃ)
参道の両脇に咲き乱れる桜並木が見どころ。
[2]さくら谷
芝生の上で桜を見上げながらくつろげるスポットです
西公園 お花見情報
●住所:福岡県福岡市中央区西公園
●例年の見頃:4月上旬頃
●ライトアップ:-
●公式サイト:Nishi Park 西公園
※編集部しらべ
(北九州市)白野江植物公園
白野江植物公園の河津桜
福岡県指定天然記念物の「白野江のサトザクラ」をはじめ約60種、約800本の桜を鑑賞でき、九州の桜名所として広く知られている「白野江植物公園」。
早くて2月には寒桜や河津桜が咲き始め、ソメイヨシノや八重桜などさまざまな種類の桜を長い期間楽しめます。
例年さくらの開花時期に合わせ、公園市やコンサート、スタッフガイドによる公園さんぽなどが行われる「白野江植物公園さくらまつり」が開催されます。2024年は3月30日(土)〜4月14日(日)に開催。
白野江植物公園 お花見情報
●住所:福岡県北九州市門司区白野江2
●例年の見頃:2月〜4月上旬
●公式サイト:北九州市立 白野江植物公園
※編集部しらべ
(久留米市)浅井の一本桜
浅井の一本桜の堂々たるたたずまい ©︎(公財)久留米観光コンベンション国際交流協会
JR善導寺駅からタクシーで約5分。ぽつぽつと点在する果樹畑やビニールハウルを過ぎた先に、樹齢約110年の山桜の古木があります。この木が「浅井の一本桜」と呼ばれています。
幹周りは4.3m、高さは18m。堂々とした立ち姿は圧巻。1991年に台風による被害で枝が折れたり、枝先が枯れたりしてしまいましたが、回復作業が行われ、元気を取り戻しました。
地元の方の手によりライトアップが行われることも
ため池に映る「逆さ桜」や、水面に浮かぶ花びらもまた美しく風情があります。
「浅井の一本桜」は山桜なので、ソメイヨシノよりも1週間ほど遅れて見頃が訪れます。
浅井の一本桜 お花見情報
●住所:福岡県久留米市山本町耳納1511-1
●例年の見頃:4月上旬頃
●ライトアップ期間:2024年3月30日(土)〜4月5日(金)
●ライトアップ時間:19:00〜21:00
●参考サイト:浅井の一本桜(ほとめきの街久留米)
※編集部しらべ
(久留米市)発心公園
発心公園の桜 ©︎(公財)久留米観光コンベンション国際交流協会
久留米市の歴史ある穴場的桜名所といえば、発心公園。JR筑後草野駅から徒歩15分ほどの場所にあります。
発心公園は久留米の歴代藩主も愛したといわれる桜の名所。文豪・夏目漱石も発心公園から見た桜を題材に「松をもて囲ひし谷の桜かな」の句を詠みました。
発心公園から平野を望む
静かな公園の中には約140本のソメイヨシノ、約30本のヤエザクラなどが植えられています。
園内には俳人・松尾芭蕉の句碑や、江戸時代に筑後川の堰(せき)の建設に尽力した草野又六の像があります。
発心公園 お花見情報
●住所:福岡県久留米市草野町草野664-1
●例年の見頃:3月下旬〜4月上旬
●ライトアップ期間:-
●参考サイト:発心公園
※編集部しらべ
(うきは市)流川桜並木
川沿いにどこまでも続く流川桜並木
うきは市を流れる巨瀬川(こせがわ)沿いに約2kmにわたって続く流川(ながれがわ)桜並木。約350本の桜が延々と続く道をゆったりと散歩できます。
川沿いには菜の花も植わっていて、タイミングが合えば桜と一緒に楽しめますよ。JRうきは駅からは徒歩20分ほどです。
流川桜並木の桜のトンネルを歩く
流川桜並木 お花見情報
●住所:福岡県うきは市浮羽町流川
●例年の見頃:3月下旬〜4月上旬頃
●ライトアップ期間:-
●参考サイト:流川桜並木(ukiha)
※編集部しらべ
(岡垣町)岡垣町の桜
岡垣町の桜のある小道 ©︎福岡県観光連盟
福岡県の北九州市と福岡市のちょうど中間くらいに位置する岡垣町は、海と山に囲まれた自然豊かな町。
町内の桜スポットはふたつあります。ひとつは成田山不動寺、もうひとつは金毘羅山です。
成田山から望む三里松原方面の景色
成田山不動寺は、ふもとから続く道沿いに桜が植わり、春には桜のトンネルになります。さらにその先、不動寺境内からは三里松原(さんりまつばら)や海岸線の絶景が望めます。成田山不動寺周辺では、例年桜のライトアップを開催。
金毘羅山は高さ140mほどの小高い山で、山頂には白峰神社があります。山の中腹には約200本の桜が植わり、その合間を縫うように、山頂へ続く遊歩道が整備されています。
岡垣町 お花見情報
●住所:
福岡県岡垣町内浦885(成田山不動寺)
福岡県岡垣町海老津(金毘羅山)
●例年の見頃:3月下旬〜4月上旬頃
●ライトアップ期間:-
●公式サイト・参考サイト:
成田山不動寺
金毘羅山(PETIT TRIP OKAZAKI)
※編集部しらべ
まとめ
福岡県内の王道桜名所や穴場的桜名所をご紹介してきました。人気の場所は混雑が予想されるため、時間帯によっては駐車場に空きがなかったり、休憩スポットが埋まっていることもあります。出発時間を考慮したり、少し離れた駐車場の目星をつけておくなど、混雑回避のための計画を立てておくと安心ですね。
また、桜を楽しむ際は近隣住民や自然環境への配慮もお忘れずに。マナーを守り、美しい景色を気持ちよく楽しみましょう。
Text/Edit:Erika Nagumo
photo(特記ないもの):PIXTA