米塚 熊本県阿蘇市、阿蘇山中央の杵島岳(きねじまだけ)の麓に位置する「米塚(こめづか)」。高さ80mの小さな休火山です。均整のとれた円錐状で、頂上がへこんだ形が特徴です。 「米塚」という名前は、阿蘇神話の登場人物である健磐龍命(たけいわたつのみこと)が阿蘇中の米を集めて山にし、頂上を手ですくって人々に分け与えたという伝説に由来します。 若草に覆われた緑一色の優美な姿が一番有名ですが、冬の雪をかぶった姿も、まるで粉砂糖をまぶした洋菓子のよう。 草千里や火口など、阿蘇の人気エリアへ行く通り道にあるので、ぜひ立ち寄って写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
道の駅 あそ望の郷くぎの 熊本県阿蘇郡南阿蘇村に位置する「道の駅 あそ望の郷(あそぼうのさと)くぎの」。巨大なカルデラで有名な阿蘇山を一望できる観光施設です。 この施設のおすすめは、約3,000坪の敷地を誇る芝生広場。無料のドッグランもあり、芝生で寝転んだり愛犬と遊んだりと、のんびりとした時間を過ごせます。 「食事処あじわい館」や「あか牛の館」では、地元産の食材を使った郷土料理や、阿蘇名物のあか牛を使った焼肉やカレーをいただけます。天気のいい日はテラス席で、阿蘇の大パノラマを眺めながら食事を楽しみましょう。物産販売所である「あじわい館」には、南阿蘇・久木野地区名産のそばや、施設内の水車で搗いた地元産のお米も販売されています。 近くには四季の森温泉・木の香湯温泉・グリーンピア南阿蘇温泉などの温泉施設もあります。旅の疲れを癒しにあわせて訪れてみてはいかがでしょう。
草千里ヶ浜 熊本県阿蘇市の「烏帽子岳(えぼしだけ)」北麓に広がる「草千里ヶ浜」。800,000㎡近い広さを誇る大草原です。 数ある阿蘇観光の名所の中でも、もっとも人気の高いスポット。見渡す限り広がる草原に、ぽつぽつと点在する放牧の牛や馬。まるで日本にいることを忘れてしまうような風景です。 一面緑の景色の中に、雨水が溜まってできた青い池がアクセントになり、格好の撮影ポイントに。 のんびり散策するのもいいですが、乗馬体験もおすすめ。係員が綱を引いて歩いてくれる「引き馬」での体験なので、安心です。 エリア内には、展望所の他にも2階から草千里を真正面に見渡せる複合施設「ニュー草千里」もあり、晴れた日には遠く長崎県の雲仙普賢岳まで望めます。
池山水源 熊本県阿蘇郡産山(うぶやま)村に位置する「池山水源」。毎分30tもの水が湧き出す水源です。 環境省の「日本の名水100選」にも選ばれたこの水は、不純物の少ない、清らかで透明度の高い水質が特徴。無料で水を汲める水汲み場は、連日ボトルを持参した多くの人で賑わっています。水源地付近は樹齢200年以上ともいわれる大樹に囲まれ、一歩足を踏み入れればひんやりと澄んだ空気に体が包まれます。池の中央と対岸には水神様が祀られており、「いかなる干ばつの際にもこの水源の水は尽きることがなかった」といわれています。 産山村には、知る人ぞ知る絶景「扇棚田(おうぎたなだ)」や、一望できる「一覧三山の台」など見どころがたくさん。大自然を満喫するには絶好のエリアです。
根子岳 熊本県阿蘇町高森町に位置する「根子岳(ねこだけ)」。根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳からなる「阿蘇五岳(あそごがく)」の中で最も古い時代に形成された山です。 特徴的なギザギザの頂上は、やんちゃをしすぎて阿蘇の神に棒で叩かれたためと言い伝えられています。 お釈迦様が横たわっている姿にたとえられる「阿蘇五岳」の中で、「根子岳」はちょうど顔の部分。鼻にあたる、根子岳最高点の「天狗峰」は切り立った岩峰で、山登りだけでなく岩登り愛好者にも大人気。 登山ルートはいくつかあり、ある程度車で登ってからから身軽に頂上を目指すこともできます。 登山の道中に振り返れば、南阿蘇の谷や阿蘇五岳など、標高が上がるにつれて絶景の大パノラマが。登るのは少し自信がないという方は、麓にある「南阿蘇ビジターセンター」から雄大な景色を眺めてみてはいかがでしょうか。
阿蘇神社 熊本県の東北部、阿蘇市に位置する「阿蘇神社」。熊本県の阿蘇山北麓にあり、九州を中心に全国に450社の分社を持つ総本社です。 阿蘇神社は、2,000年以上の歴史を持つ由緒ある神社。日本有数の豪族・阿蘇氏が初代から現職に至るまで代々の大宮司を務めています。農耕にまつわる神事が多く、阿蘇の収穫物の豊作を願って年間を通して多くの祭りを開催。一歴史的価値が高い行事として、国の重要無形民俗文化財に指定されています。境内には「天才大工棟梁」と呼ばれた水民元吉氏が手掛けた社殿6棟がありましたが、2016年の熊本地震で倒壊、また社寺の入り口にある2階建て門である楼門も全壊しました。現在は2022年の完成を目指し、荘厳な姿を取り戻すべく修復に取り組んでいます。 楼門に繋がる「門前町商店街」には、豊富な湧水群を持つ阿蘇ならではの水基(みずき)と呼ばれる水飲み場が14カ所あります。石造りや木造りなどそれぞれ違った作りの水基を巡りながら、食べ歩きや散策を楽しめます。
阿蘇山 九州の中央部、熊本県阿蘇市に位置する「阿蘇山」。およそ270,000年前から活動を続ける活火山です。 「阿蘇山」というのは単独の山ではなく、南北25km、東西18km、面積は380㎢という大カルデラ地形を900mほどの高さの外輪山が取り囲み、中央には阿蘇五岳(あそごがく)と呼ばれる1,500m級の山々がそびえたつ、その全体を「阿蘇山」と呼びます。緑に覆われた外輪山が緩やかに裾を広げる光景は、まさに「大自然」という言葉がぴったり。 自然体験のアクティビティも充実しており、空からパラグライダーで楽しむもよし、緑豊かな道をトレッキングするもよし。ロープウェイで噴火口まで上がり、地球の力強い生命力を感じてみるのもいいでしょう。 周囲には温泉地もたくさんあり、名物の馬刺しや赤牛のお料理が楽しめます。
白川水源 熊本県の北東部、南阿蘇村に位置する「白川水源」。熊本県西部を流れる白川の最上部にある水源です。 白川水源は、毎分60tもの水がこんこんと湧き出る水量豊富な湧き水スポット。安全でおいしい地下水が汲める地元住民の水汲み場にもなっており、観光客向けにも持ち帰り容器が販売されています。 明治初期には「白川県」と呼ばれたほど、水の美しさで有名な熊本県。太古に発生した阿蘇山噴火で火砕流が降り積もり、ろ過しやすい特有の土質ができたためといわれています。 水源では、川底の砂がボコボコと沸き立つ様子が見られ、その土質も確認できます。夏場はひんやりとしているため、多くの観光客が水遊びや川辺の散策に、涼を求めて訪れます。 白川水源奥には「白川吉見神社」があり、この水源を守る水の神様が祀られています。またその付近の水源茶屋では「名水まんじゅう」など、白川水源のおいしい水を使った食事が味わえます。
仙酔峡 熊本県の東北部、阿蘇市に位置する「仙酔峡(せんすいきょう)」。火山噴火の際に流れ出た溶岩流が形成してできた峡谷です。渓谷の眼下には噴火によってできた窪みがあり、阿蘇山の代表的な地形であるカルデラを見下ろせます。 溶岩石の荒々しい岩場が目立つ仙酔峡ですが、斜面一帯に自生する山ツツジの一種「ミヤマキリシマ」50,000株が花開くことでも有名。5月初旬から中旬にかけて見頃となります。山肌一面が美しいピンク色に覆われる風景から、「峡谷に咲く花のあまりの美しさに仙人が酔いしれた」という逸話が生まれ、仙酔峡の名前となったといわれています。 仙酔峡は阿蘇五岳である中岳と高岳の登山の拠点としても有名。岩場が多く、時には火山ガスが立ち込めるほど。登山の難易度は高めですが、それでもミヤマキリシマの美しい景色を求めて多くの登山客が訪れます。毎年春から初夏にかけては「阿蘇の花ごよみ」や「仙酔峡つつじ祭り」が開催され、阿蘇市内の桜やバラの名所が賑わいます。
高森湧水トンネル公園 熊本県阿蘇郡に位置する「高森湧水トンネル公園」。熊本県と宮崎県延岡市を結ぶべく着工された「高森トンネル」の跡地です。湧水が起こって工事が中断した高森トンネルを、観光施設として開放しています。 トンネル内は年中17℃と温度が一定で、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴。中には歩道が整備されており、水玉が不思議な動きをする仕掛け噴水「ウォーターパール」や、7月の七夕飾り、12月のクリスマスプロジェクションマッピングなど、季節ごとの展示を楽しめます。奥に進むと水源があり、そこから湧き出る湧水は飲むことができます。訪れた際は、ひしゃくを使って飲んでみてください。 トンネル外に併設された水の資料館「湧水館」では、高森トンネルの歴史に加えて、水の大切さや環境問題ついても学べます。
黒川温泉 熊本県の東北部、阿蘇郡に位置する「黒川温泉」。渓谷の里山に埋もれるように約30軒の温泉宿が建ち並ぶ温泉郷です。 各旅館の間の小路は「廊下」、各旅館は「部屋」、取り囲む風景は「庭」と呼ばれる黒川温泉。温泉郷そのものがひとつの温泉宿として捉えられ、「黒川温泉一旅館」という言葉で表されることも。傾斜が多い阿蘇谷の地形を生かした、上質な里山づくりに全館一致で取り組んでいます。温泉宿の数が多く、泉質も8種類と多様な温泉を持つ黒川温泉でおすすめなのが「入湯手形」。28カ所の露天風呂から3カ所選んで入館できます。 地元一丸で取り組むのは景観だけでなく、旅館スタッフや地元農家による多くのイベントも同温泉ならでは。6月から11月には月1回「朝ピクニック」が開催され、事前に申し込むと食事とピクニック道具を受け取れます。阿蘇カルデラの草原で好きな場所にレジャーシートをひき、地元食材を使った朝食を頂けます。どこか懐かしい里山の風景や住民の温かいもてなしに触れ、地元に住んでいるかのような気分を体感できます。